「ビッグ山龍会長と安田和芳の原点」――日本ランカー9位・アルコール依存からの生還。名門ジムで目撃した魂の継承――
月刊CHANGE 特別取材記事

「ビッグ山龍会長と安田和芳の原点」――日本ランカー9位・アルコール依存からの生還。名門ジムで目撃した魂の継承――
【取材・文】月間CHANGE編集部
【対談】CHANGE 代表 菅野和彦
【取材日】 2026年2月26日
【場所】 目黒 ビッグ山龍ジム
第1章:名門ジムの門を叩く。手土産と、張り詰めた緊張感
2月26日、まだ冬の冷たい風が頬を刺す午後。私は都内某所、目黒区にある歴史ある名門「ビッグ山龍ジム」の前に立っていた。

目的は一つ。次回の「CHANGE 6.0」(5月17日開催)で、CHANGE絶対王者である鈴木洋平選手との大一番を控える、現在フェザー級日本ランキング9位の男、安田和芳の仕上がりを確認するためだ。
重厚なジムの扉を前にして、私は正直、少しばかり緊張していた。事前に安田本人から「うちの会長は気難しい人ですから」と釘を刺されていたからだ。ビッグ山龍ジムを率いる原子会長(本名:原子義朗)は、ご自身も第20代日本ライト級チャンピオンであり、これまでに幾多の王者をリングへ送り出してきた、格闘技界における文字通りの「生ける伝説」である。
礼儀を欠いてはならないと、私は老舗の和菓子屋で吟味した菓子折りをしっかりと小脇に抱え、深呼吸をしてからジムの扉を開けた。
「失礼いたします。CHANGE代表の菅野と申します」
中に入ると、そこは外の寒さが嘘のような熱気に包まれていた。汗と、湿布薬と、使い込まれた革の匂い。これぞ格闘技ジムという独特の空気が肺を満たす。リング上では、すでにウォーミングアップを開始している安田和芳の姿があった。シャドーボクシングの動きはキレがあり、心身ともに充実していることが一目でわかる。
そして、ジムの奥からゆっくりと歩み寄ってくる影があった。
「おお、あんたがCHANGEの菅野さんか」
低く、しかしよく響く声。貫禄のある体躯。そして何より、獲物を射抜くようなギョロッとした鋭い眼光。この方が、ビッグ山龍こと原子義朗会長だった。今年で74歳を迎えるとは到底思えない、覇気と威圧感を纏っている。私は背筋を伸ばし、持参した菓子折りを差し出しながら丁重に挨拶をした。
「わざわざすまんな。まあ、掛けなさい」

気難しいと聞いていた原子会長だったが、意外にも穏やかに応接スペースへと案内してくれた。そして、丁寧に淹れられたコーヒーと、用意していただいたお茶菓子をいただきながら、私たちの対話は始まった。
第2章:番長グループとの抗争、大逆転の王座奪取。ビッグ山龍の伝説
ジムを見渡すと、そこかしこに歴史の重みが刻まれている。ふと、隅に吊るされたひときわ年季の入ったサンドバッグに目が止まった。
「あれはね、沢村忠が蹴っていたサンドバッグだよ。もう50年物になるかな」

原子会長がコーヒーカップを置きながら、ぽつりと言った。「真空飛び膝蹴り」で一世を風靡したあの伝説の男が汗を流したサンドバッグ。この空間自体が、日本格闘技の歴史そのものなのだ。

緊張しながら言葉を紡ぐ私に対し、原子会長はふと、私の訛りを感じ取ったのか、出身地を尋ねてきた。「秋田県の出身です」と答えると、会長の厳しい表情がふっと和らいだ。
「なんだ、秋田か。俺は青森の弘前市、品川町の出身だ。隣の県じゃないか」
なんと、原子会長は弘前市の出身だった。世代も立場も違う二人だったが、「北東北」という共通項が、一気に心の距離を縮めた。「雪国の人間は、我慢強いからな」と笑う会長の口調には、同郷の人間に対する温かい親愛の情が込められていた。

そこから、会長ご自身の凄まじい過去の話になった。
1952年生まれの会長は、高校2年の時、地元の「番長グループ」と大喧嘩を起こし、自主退学という形でドロップアウトした。血の気の多さを持て余した青年は、やがてボクシングという名の「ルールのある喧嘩」の世界へと身を投じる。
「サイ原子」の名でデビューし、のちに「山龍義一」、そして「ビッグ山龍」へと改名。持ち味は、そのバックボーンを体現するような「荒々しいボクシング」だったという。
極めつけは、1975年7月27日に行われた日本ライト級王座決定戦(対 佐々木行男戦)だ。
「1ラウンド目にダウンを奪ってね。2ラウンドからは頭突きや肘打ちも交えてガンガン攻めたんだが……相手も意地がある。次第にロープに詰められて、こっちがサンドバッグ状態に追い込まれちまったんだ」
絶体絶命のピンチ。誰もが佐々木の勝利を確信したその瞬間、ビッグ山龍は突如として左右のフックで猛反撃に出た。形勢は一気に逆転し、見事8ラウンドKO勝利。第20代日本ライト級王座を獲得したのだ。
通算戦績、20戦13勝(8KO)7敗。
自らの拳一つで、どん底の不良少年から日本の頂点へと這い上がった男の、生々しくも熱い伝説である。

第3章:「負けて辞める奴が多い」――安田和芳の過去と現在
話は自然と、今日の主役である安田和芳のことへと移っていった。
「安田はね、うちのジムに来た時は『2勝4敗』の選手だったんだよ」

原子会長の言葉に、私は耳を疑った。現在、フェザー級日本ランキング9位。神の領域とも呼ばれる超激戦区において、日本ランカーに名を連ねるトップファイターである。その彼が、かつては負け越しの、いわば「くすぶっている」選手だったというのだ。
「格闘技の世界は厳しい。負けて心が折れて、そのまま辞めていく選手がごまんといる。2勝4敗なんて成績になれば、普通は才能に見切りをつけるか、腐ってしまうもんだ」
会長は、遠くでシャドーを続ける安田の背中を見つめながら続けた。
「でも、あいつは辞めなかった。不器用だけど、這い上がろうとする執念だけはあった。昔の、どうしようもなかった自分(会長自身)と重なる部分があったのかもしれんな。だから俺も、徹底的に鍛え直してやろうと思ったんだ」

実は、安田にはさらに壮絶な過去がある。ほんの2ヶ月前まで、彼は「アルコール依存症」に苦しむ男だった。酒に溺れ、自暴自棄になり、人生のどん底を這いずり回っていた。
不良少年から日本王者になった原子会長と、安田。二人には「一度人生のレールを外れ、格闘技に救われた」という強烈な共通点があるのだ。
第4章:常軌を逸したトレーニング。15歳の王者と、2キロの足枷
「さあ、そろそろスパーリングが始まるぞ。見ていきなさい」
原子会長の声で我に返ると、リング上では実戦形式のトレーニングが始まろうとしていた。安田の対戦相手としてリングに上がったのは、なんと15歳の少年だった。
「彼はね、15歳にして全日本チャンピオンなんだ。スピードもスタミナも、大人顔負けだよ」
そして、安田の足元を見て私は絶句した。彼が履いているシューズは、片足なんと2キログラムもの重りが入った特注シューズだったのだ。

ゴングが鳴った。
スパーリングのルールを聞いて、私はさらに驚愕した。「1ラウンド 3分30秒。インターバル 40秒。これを3ラウンド」
実戦よりも長く動き続け、実戦よりも短い時間しか休めない。しかも足には鉛のような重り。精神を極限まで追い込む地獄のメニューだ。
スパーリングが始まると、15歳の若き王者は目にも留まらぬスピードで安田に襲いかかった。しかし、安田は一歩も引かない。重い足取りを引きずりながらも、ガードを固め、的確にパンチを打ち返していく。
1ラウンド、2ラウンドと進むにつれ、安田の疲労は限界に達しているのがわかった。汗は滝のように流れ、肩で息をしている。しかし、インターバルがわずか40秒で終わると、彼はまたフラフラと立ち上がり、リングの中央へと向かっていく。スタミナのお化けのような15歳の少年に、決して引けを取らない執念の打ち合い。
第5章:肉体を苛め抜き、魂を削る。これが「神の領域」に立つ男の日常
スパーリングを終え、呼吸も整わないまま、安田は休むことなくサンドバッグへと向かった。
ズンッ! ズンッ! と、重い音が響く。力を振り絞り、ひたすらにサンドバッグを叩き続ける。それが終わると、今度はリングに仰向けに寝転がった。
トレーナーが安田の腹部(ボディ)に容赦なく叩きつけ始めたのだ。
「ウッ!……グッ!……」
鈍い音が響くたび、安田の口から苦悶のうめき声が漏れる。ボディを打たれる痛みに耐え、内臓と腹筋を鍛え上げる、過酷なトレーニング。その後は休む間もなく器具を使った筋力トレーニングへと移行していく。
「これを、週に5日やっているんですよ」
私は言葉を失った。これが、フェザー級という「神の領域」でトップ10に食い込む男の日常なのだ。ほんの2ヶ月前まで酒に溺れていた男が、今、己の肉体を限界のその先まで苛め抜いている。
安田和芳が君臨する「日本フェザー級9位」。これがどれほどの偉業かお分かりだろうか。
現在、日本のプロボクサーは約2000人。その中でランキングに入れるのはわずか1割強だ。しかもフェザー級は、日本人が最も多く集まる層の厚い「最激戦区」。その中で一桁の9位に名を連ねるということは、数百人いる同階級の猛者の中で「日本でトップ10の強さ」を持つという揺るぎない証明である。確率にしてわずか数%の、まさに神の領域だ。
さらに安田は「2勝4敗」の負け越しというどん底から這い上がってきた。通常なら引退する絶望的な状況からの復活劇は、決して大袈裟ではなく「0.1%以下の奇跡」である。
安田の強さは、もちろん彼自身の血を吐くような努力の賜物である。しかし、それだけではない。リングサイドで厳しい目を向けながらも、時折大きく頷いている原子会長の姿を見て確信した。
番長グループとの喧嘩で学校を追われ、泥臭く王座をもぎ取ったビッグ山龍。
その会長の背中を追い、酒を断ち、重りを背負い、若き天才に食らいつく安田和芳。
そこにあるのは、単なる指導者と選手という枠を超えた、深く、熱い「魂の継承」だった。
エピローグ:CHANGEの理念を体現する男の戦いへ
帰り際、すべてのトレーニングを終えた安田が挨拶に来てくれた。憑き物が落ちたような、清々しい笑顔だった。
「菅野さん、今日はわざわざありがとうございました。次の試合、絶対に見せますよ。俺が『変わった』ところを チャンピオンになりたいんです」
力強い握手を交わし、私はジムを後にした。
冬の夜風は相変わらず冷たかったが、私の胸の中には、燃え盛るような熱い感情が渦巻いていた。
「ビジネスマン格闘技団体 CHANGE」。
格闘技には物凄いパワーがある。覚悟を決めてリングに上がった選手が、その後の人生を変え、好転していく姿を何度も見てきた。だからこそ、団体名に「変わる・変化=CHANGE」と名付けたのだ。
安田和芳。
彼は今、己の人生を懸けて過去のアルコール依存・弱い自分と戦い、格闘技を通して生まれ変わろうとしている。名指導者・原子会長の激動の魂を受け継ぎ、過酷な世界で己の存在証明をしようとしている。
5月17日、新宿バトール東京。「CHANGE 6.0」。
彼が挑むのは、CHANGEの玉座に君臨する絶対王者・鈴木洋平選手である。
決して容易い相手ではない。しかし、元日本ランカー9位の安田が試合3か月前なのに
ここまで追い込んでいるとは思いもしなかった。仕上がりは7割、順調な調整と自分との戦いに勝ちチャンピオンになるという執念を感じた。
アルコールのどん底から這い上がり、ビッグ山龍の熱き魂を継承した今の安田和芳であれば、何かを起こしてくれるのではないかと思わずにはいられない。
彼のような男がリングに上がるからこそ、格闘技は見る者の心を揺さぶるのだ。
生まれ変わった安田和芳が、絶対王者を相手にどんな戦いを見せてくれるのか。
5.17 早くも伝説の試合となるのを私は感じ、胸が熱くなった。改めて両選手の闘いに敬意を表したい。

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👊【大会情報】その「奇跡」を、現場で目撃せよ!
安田和芳が絶対王者・鈴木洋平に挑む運命の一戦。そして、己を変えたいと願う熱きビジネスパーソンたちが魂をぶつけ合う激闘の舞台が、いよいよ幕を開ける!
前回(2025年9月15日)大会では952名を動員し、なんと5大会連続満員御礼を記録!
今大会もチケット争奪戦が予想されます。熱狂の渦に飛び込み、あなたの人生を変える「CHANGE」の瞬間を、ぜひ会場で体感してください!
【ビジネスマン世界最強決定戦】
ビジネスマン格闘技大会 CHANGE 6.0
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/022et7an23z41.html ※チケット購入サイト
📅 日時:2026年5月17日(日)
📍 場所:新宿バトゥール東京(東京都新宿区歌舞伎町2丁目4-10 KDX東新宿ビル1F)
⏰ 当日のスケジュール
12:30〜:受付開始
13:00〜15:00:【第1部】 試合
15:30〜18:00:【第2部】 試合
18:00〜19:30:【第3部】 アフター大名刺交換交流会 & YouTubeトークイベント
※1部・2部のチケット購入者様のみ参加可能!
※**名刺を50枚以上ご持参ください。**選手、ラウンドガール、来場のお客様同士での熱いビジネス交流をお楽しみいただけます!(飲食はチケットに含まれません。会場にてドリンク等をご購入ください)
※交流会中は、神聖なリング上での記念撮影も可能です!(タイミングを見て譲り合っての撮影となります)
🎫 チケット情報
① スポンサーVIP席:30,000円(大会本部席・広告サンプリング配布権付き)
② 特別リングサイド席:12,000円
③ 着席自由席:7,000円
④ 立見席:6,000円
👶 お子様のチケットについて
6歳未満:無料(※着席の場合は必ずお膝の上にお願いします。席が別途必要な場合は料金が発生します)
6歳〜中学3年生:子供料金(半額)
高校1年生〜:通常料金
※大人の方が子供料金チケットで入場しようとした場合、CHANGEクラブ退会等の厳正な処分を行います。
🎁 【5大会連続満員御礼!当日来場者様限定の超特大特典】
PPVチケットプレゼント!(大会後1週間視聴可能な4,000円相当のQRコードを配布!)
全試合終了後、CHANGE YouTubeトークイベント&名刺交換会に参加可能!
全試合終了後、リング上で写真撮影が可能!
応援選手との同時入場、または入場時の生歌権利!
⚠️ 注意事項
※入場チケットの他に、別途ワンドリンク制(500円)となります。
※会場にてWEBパンフレット(QRコード)を配布いたします。
👇チケットのお求め・最新情報はこちらから!👇
公式Instagram:https://www.instagram.com/change20230713/
公式HP:https://change2023.net/
5月17日、新宿バトゥール東京。
人生を変える熱狂のリングで、共に震えよう!
